クロスリンク特許事務所(銀座・東銀座・新橋)のヤマダです。

はじめに

商品名やサービス名、お店の名前や会社の名前。実在する事例からネーミングのコツを探ってみようという新企画「事例から学ぶネーミングのコツ」。

今日の事例は、ローラのカワイイCMでもおなじみ、エースコックのカップ焼きそば「焼きそばモッチッチ」です。「擬音語・擬態語をヒネる」というネーミングテクについて解説します!

カップ焼きそば「焼きそばモッチッチ」とは?

(引用元:モッチッチ おいしさの秘密|モッチッチ ブランドサイト(*1))

 

「焼きそばモッチッチ」は、女性をターゲットにしたカップ焼きそばです。

従来のカップ焼きそばに対する「生麺の食感と違う」「麺に歯ごたえがない」という不満に応え、新技術「真空仕立て麺」を投入。麺の「噛みごたえ」「コシ」「弾力」を向上させています。

ターゲット層の女性を意識して、キュートなパッケージデザイン、小ぶりで持ちやすいカップを採用し、シーンを選ばず手軽に食べられることを考慮しています(*1)。

「焼きそばモッチッチ」のネーミングテクは「擬音語・擬態語をヒネる」

「モッチッチ」は言うまでもなく、焼きそばの麺の食感を表現する擬態語「モチモチ」に由来する商品名です。

「モチモチ」や「モッチモチ」という商品名でも、麺のモチモチ感にこだわったこと、商品のアピールポイントは伝わると思います。でも、そのまま使うのではなく、ちょっとひねりを加えて「モッチッチ」としたところがポイントです。小さい「ツ」(促音)を2つ入れたことにより、リズミカルで弾むような軽快な語感の商品名になっています。

猿のキャラクター「モンチッチ」を連想する人もいるかもしれません。そういう人は、この商品に対しても「キュート」「カワイイ」というイメージを持つでしょうね。CMキャラクターにローラを起用していることにも意図を感じます。彼女のカワイく、屈託のないイメージが、この商品に対する「キュート」「カワイイ」というイメージを増幅するのに貢献しています(*2)。

「擬音語・擬態語をヒネる」のメリットは、覚えやすさ+独自性

擬音語は状態を表す語、擬音語は実際の音を表す語です。麺を表現する場合で説明すると、実際の状態を表す擬音語の例としては「ツルツル」「ズルズル」等が、状態を表す(実際に音は出ていない)擬態語の例としては「モチモチ」「シコシコ」等があります。

擬音語・擬態語には、

● 音や状態をストレートに表現している
● 日頃からよく使われる言葉である
● 同じフレーズや音を繰り返すものが多い

等の特徴があり、すんなり頭に入ってきやすく、覚えやすいというメリットがあります。

但し、誰もがよく知る擬音語・擬態語をそのまま使ってしまうと、ありきたりな商品名になり、他の商品との差別化ができなくなったり、商標登録を受ける際の障害になるおそれがあります。そこで、ひねりを加えて独自性を出すわけです。

「モッチッチ」は、擬態語の「モチモチ」に由来していることが明らかです。また、「モチモチの食感」はグルメリポートでも頻出用語で、誰でも知っている言葉です。そのため、非常に覚えやすい商品名となっています。商品の特徴や従来の商品との差別化ポイントもストレートに表現されています。

それに加えて、「モチモチ」を「モッチッチ」とヒネることで、ポップ、キュート、カワイイ等、元の「モチモチ」にはないイメージを付加することに成功しています。この部分が商品名としての独自性になっているわけです。

まとめ

商品名やサービス名を覚えてもらいたい場合、普及させたい場合には、

● 擬音語・擬態語を使う

という方法を試してみてください。そして、独自性を出すために、

● 擬音語・擬態語をそのまま使うのではなく、ヒネる

ということもお忘れなく。

参考サイト

(*1)「モッチッチ おいしさの秘密」(モッチッチ ブランドサイト)

(*2)【エースコック】モッチッチTVCM「ローラダンス」篇

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