Businessman drawing strategy concepts

クロスリンク特許事務所(銀座・東銀座・新橋)のヤマダです。

はじめに

皆さんが知的財産に取り組む目的は何でしょうか?
今日は知的財産権の役割についてお話しします。

何のために知財に取り組むのか

知的財産権というと、真っ先に思い浮かぶのが特許権です。ざっくり言えば、特許権は発明品の製造販売に関する独占権です。特許権を取ると、自分の会社だけがその発明品の製造販売をすることができます。

逆に、他の会社がその発明品を無断で製造販売した場合には、その会社に対し製造販売の差し止めを請求する、損害賠償金を請求する、といった措置をとることができます。

製造販売の差し止めや損害賠償金がちらつくと、他の会社はその発明品を安易に真似することができなくなりますね。このため、模倣品や類似品が登場しにくくなり、自社製品の市場におけるシェアを保つことができるわけです。

ほとんどの会社は、特許権などの独占権を取り、模倣品や類似品を排除し、市場を独占することを目的に、知財に取り組んでいるのではないでしょうか。

知的財産権のメリットは「独占」だけではない

実際、中小企業を対象としたアンケート(※)でも、「模倣品や類似品の排除」と「市場の独占」は、知的財産に取り組む目的の上位に挙げられています。

しかし、「模倣品や類似品の排除」と「市場の独占」は、「目的」に対して「効果」の数値が10%以上も下がっています(49.6%→36.2%、28.9%→11.6%)。

中小企業は「模倣品や類似品の排除」、「市場の独占」という目的で知財に取り組んだけれども、期待していたほどの成果は上がらなかったと感じているわけです。

これに対し、「信用力の獲得」、「新技術などのブランド力向上」、「対外的なアピール効果」、「新規顧客の開拓」は、「目的」に対して「効果」の数値があまり下がっていません。

このデータを見る限り、中小企業は「独占」と直接的には関係がない「信用力」、「ブランド力」、「アピール効果」、「顧客開拓」などの面で知財に取り組んだ成果が出ていると感じているようです。

知的財産活動の目的と効果

 中小企業の知財戦略

確かに、特許権などの独占権は、模倣品や類似品を排除し、市場を独占するためのツールとして有効です。自社製品の周りに特許で参入障壁を築き、他社の市場参入を阻止することができれば、市場を独占することも夢ではありません。

しかし、通常、特許で参入障壁を築くためには、中核となる特許の周りに多数の防衛特許を取る(本丸の周りにお堀を張り巡らせる)方法をとります。このような方法は多数の特許が必要となるため、どちらかというと資金力がある大企業向きのやり方です。

資金力に乏しい中小企業の場合、数は少なくてもいいので、自社の固有技術について内容を充実させた特許権を取ることの方が重要です。そして、その特許権を活かして自社の「信用力」や「ブランド力」を向上させ、対外的な「アピール効果」を得、これを「顧客開拓」に活かしていくという方法が有効と考えられます。

今日のポイント

● 特許で参入障壁を築くという方法は、資金力がある大企業向きのやり方である。
● 中小企業の場合、特許の数より特許の内容を重視した方がよい。
● 中小企業は自社の信用力やブランド力を向上させるために特許権を利用すべし。 

 

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