2023年(令和5年)4月12日から放送が始まったTVドラマ「それってパクリじゃないですか?」(日本テレビ系、毎週水曜よる10時)。
一般の方には馴染みのない、知的財産の専門家「弁理士」が活躍する弁理士ドラマです。ドラマと言えば、医者や弁護士。手術や裁判がダイナミックに描かれるのが筋でした。特許を題材にした「下町ロケット」ですら、登場したのは「弁理士」ではなく、知財「弁護士」。本来、特許の専門家であるはずの「弁理士」は登場しませんでした。
というわけで、知財業界待望の弁理士ドラマです。知的財産を知ってもらう良いきっかけになることを期待しています。
この記事にはネタバレ要素を含みます。まだ番組を見ていないという方はまずは最新話をTVerでご覧ください。
弁理士ドラマ「それってパクリじゃないですか?」について
主人公の亜季(演:芳根京子)は中堅飲料メーカー「月夜野ドリンク」の開発部員。ところが、あるトラブルをきっかけに、社内に新設された「知的財産部(知財部)」に異動を命じられる。その知財部での上司が親会社から出向してきた弁理士・北脇(演:重岡大毅)。知財素人で人情派の亜季と知財エリートでビジネスライクな北脇。この凸凹コンビが社内で起こる、様々な知財トラブルを解決していく。
このドラマは「知財エンタメドラマ」と銘打っています。ライトなタッチで描かれるので、一般の方には馴染みがない、小難しそうな「知的財産」について楽しく学んでもらえるものと期待しています。
このドラマの原作は奥野桜子さんの「それってパクリじゃないですか? ~新米知的財産部員のお仕事~ (集英社オレンジ文庫)」。この書籍をドラマ化したのが今回のドラマです。
弁理士ドラマ「それってパクリじゃないですか?」を現役弁理士の視点でネタバレ解説|記事一覧
ドラマ「それってパクリじゃないですか?」について、現役弁理士が各話ごとにネタバレ解説しています。ドラマ自体の解説ではなく、ドラマに出てきた「知的財産用語」や、ドラマから学ぶ「ビジネスのポイント」の解説です。
これらの記事はドラマ版の解説です。原作とは違う部分があるかもしれません。また、記事の記載内容はあくまで個人的な見解ですので、あしからずご了承ください。
第6話「ヤバイで特許出願」
第6話「ヤバイで特許出願」(5月18日放送分)のネタバレ解説です。
第6話に出てきた知的財産用語の解説
- 発明の新規性
- 営業秘密
- 官能評価
第6話から学ぶビジネスに活かしたいポイント
- 共同研究・共同開発の難しさ
- 特許取得が最善策とは限らない
第5話「調整の樹海」
第5話「調整の樹海」(5月11日放送分)のネタバレ解説です。
第5話に出てきた知的財産用語の解説
- クロスライセンス
- 拒絶理由通知
- 分割出願
第5話から学ぶビジネスに活かしたいポイント
- 大手のやり方、中小・個人のやり方
- コミュニケーションで突破口を開く
第4話「商標出願の勝者」
第4話「商標出願の勝者」(5月4日放送分)のネタバレ解説です。
第4話に出てきた知的財産用語の解説
- 無効審判
- 商標の区分
第4話から学ぶビジネスに活かしたいポイント
- 企業人としての責任
- SNS炎上
第3話「侵害予防調査」
第3話「侵害予防調査」(5月26日放送分)のネタバレ解説です。
第3話に出てきた知的財産用語の解説
- 侵害予防調査
- 特許情報プラットフォーム
- および
第3話の内容から学ぶビジネスに活かしたいポイント
- 三現主義
- 言葉で説明することの重要性
第2話「パクリとパロディー」
第2話「パクリとパロディー」(5月19日放送分)のネタバレ解説です。
第2話に出てきた知的財産用語の解説
- 商標
- 商標の類否判断
- 不正使用取消
第2話の内容から学ぶビジネスに活かしたいポイント
- OEMの是非
- ビジネスに感情を持ち込まない
第1話「盗まれた発明」
第1話「盗まれた発明」(5月12日放送分)のネタバレ解説です。
第1話に出てきた知的財産用語の解説
- 弁理士
- 知的財産
- 先願主義
- 冒認出願
第1話の内容から学ぶビジネスに活かしたいポイント
- アイデア盗用と情報漏洩
- 知的財産の多面性