事例・改札通過通知サービス「まもレール」から学ぶネーミングのコツ|掛け言葉・語呂合わせ
「まもレール」は、JR東日本とセントラル警備保障が共同で提供する子ども見守りサービスです(*1)。
このサービスに登録すると、お子さんが「Suica」や「PASMO」を使って駅の自動改札を通過した際に、親御さんのスマホに利用駅や通過時刻が通知されます。
現在は、山手線、中央線の57駅のみのサービスです。
2018年春までには首都圏244駅で利用することができるようになる予定です(2,3)。
(1)ネーミングテク「掛け言葉・語呂合わせ」
「まもレール」は子供を見守る改札通過通知サービスです。鉄道関連のサービスですよね。
だから、「(子供を)守れる」に「(鉄道とは切っても切れない)レール」を掛けて「まもレール」としたわけです。
JR東日本とセントラル警備保障は「まもレール」の文字(標準文字商標)について、商標登録の申請中です(*4)
「掛け言葉・語呂合わせ」はネーミングでよく使われるテクニックです。
「ダブルミーニング(二重の意味)」とも言われます。
ダジャレと考えても良いでしょう。
「まもレール」のように言葉の一部を掛けてもよいし、言葉の全体を掛けてもよいでしょう。
(2)「掛け言葉・語呂合わせ」を使ったネーミング事例
「掛け言葉・語呂合わせ」を使ったネーミング事例は他にもたくさんあります。
少し例を挙げてみましょう。
例えば、
「アステラス」(アステラス製薬)(*5)
● 「星」を意味する「stella(ラテン語)」、「aster(ギリシャ語)」、「stellar(英語)」
● 日本語の「明日を照らす」
ミネラルウォーター「い・ろ・は・す」(コカ・コーラ)(*6)
● 「いろは歌」の「いろは」
● 健康を重視する生活の仕方を意味する「LOHAS(ロハス)」
24時間風呂「湯名人」(ジャノメ)
● 「有名人」
● 「湯の名人」
等があります。
(3)「掛け言葉・語呂合わせ」のメリット
「掛け言葉・語呂合わせ」のメリットは、比較的簡単に新しい語を作ることができるということです。
ダジャレ感覚で似た言葉をたくさん挙げていくと、良い言葉が見つかるものです。
手数を打てば、センスがなくても何とかなる方法です(笑)
まとめ
良い商品名がどうしても思い浮かばないというときには「掛け言葉・語呂合わせ」を試してみましょう。
ひたすら言葉を挙げ続ける。
これに尽きます。
ただ言葉がシンクロしているというだけでなく、商品の特徴をきちんと盛り込むことで、センスの良い名前になります。
そういう意味では「湯名人」は良い商品名ですね。
参考サイト
(*1)まもレール キャンペーン情報
(*2)通学・通塾時の子ども防犯対策・見守りサービスは【まもレール】
(*3)JR東日本 子ども見守りサービス『まもレール』のサービスを開始します
(*4)商標公開2017-031169号公報(J-Platpat)
「まもレール」の文字商標に関する商標公開公報
(*6)「い・ろ・は・す」の名前の由来はなんですか?(日本コカ・コーラ)
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