ネーミングのコツ|真逆のイメージの言葉を組み合わせた「ベルサイユの豚」|本日のポイント
以前、セミナーが終わった後の懇親会でこんなお店に行きました。
その名も「ベルサイユの豚」!
ワインと肉料理を得意とするバルです。
今日は、この「ベルサイユの豚」が題材です。
「ベルサイユの豚」から学びたいネーミングのコツは以下の3つです。
② 真逆のイメージの言葉を組み合わせる
③ 関連商品・シリーズ化も頭に入れておく
ネーミングのコツ①|言葉が本来持っているイメージを利用する
ネーミングのコツ、1つ目は
ことです。
言葉には直接的に導かれる意味内容だけでなく、その言葉の持つイメージがあります。
そのイメージを利用することで、
のです。
「ベルサイユの豚」では、「ベルサイユ」という言葉がキーワードです。
元々、「ベルサイユ」はフランスの街の名前にすぎません。
でも、この言葉を聞いてベルサイユの街を思い浮かべる日本人は殆どいないでしょう。
まず思い浮かべるのは、かつての人気漫画「ベルサイユの薔薇(ベルばら)」ではないでしょうか?
そして、「ベルサイユ宮殿」ですね。
日本人が「ベルサイユ」という言葉からイメージするのは地名ではなく、「フランスの貴族社会」であったり、「高貴な人」であったりするわけです。
このため、
のです。
ネーミングのコツ②|真逆のイメージの言葉を組み合わせる
ネーミングのコツ、2つ目は
ことです。
真逆のイメージの言葉を組み合わせることで、
のです。
先日、「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」に関するコラムを書きました。
「蕎麦」と「ラー油」のミスマッチな組み合わせについて解説しましたよね。
あれと同じ手法です。
今回は「ベルサイユ」と「豚」の組み合わせです。
ベルばらの世界観、ベルサイユ宮殿といった高貴なイメージを持つ「ベルサイユ」。
ユーモラスな風貌、庶民的な食材である「豚」。
この組み合わせが面白いわけです。
「ベルサイユ」という言葉で高級なお店なのかなと思わせる。
その高級なイメージを「豚」という言葉で一気に叩き落とす。
言葉のギャップ・落差を作っているわけです。
(「ベルサイユの牛」と比べてみると、その差がわかると思います)
そして、「ベルサイユの豚」と「ベルサイユの薔薇」。
音数もバッチリ合っていますよね。
だから、「薔薇じゃなくて豚かよ!」と面白がってもらうことができます。
わけです。
ネーミングのコツ③|看板商品をアピールする
ネーミングのコツ、3つ目は、
ことです。
からです。
「ベルサイユの豚」の看板商品は「肉」と「ワイン」です。
- 「豚」 = 豚肉
- 「ベルサイユ」 → フランス → ワイン
店名と看板商品がしっかり結びついています。
「ベルサイユの豚」では、メインに厚切りの豚肉料理が出てきます。
これで、
と覚えていてもらえるわけです。
これが、抽象的な名前だと商品やサービスとの結びつきが弱くなり、店名を覚えてもらい難くなります。
ことを意識しましょう。
ネーミングのコツ|真逆のイメージの言葉を組み合わせた「ベルサイユの豚」|まとめ
「ベルサイユの豚」から学びたいネーミングのコツは、
② 真逆のイメージの言葉を組み合わせる
③ 看板商品をアピールする
商標のご相談をお受けしていると、単なる商品の説明にすぎないような名前を商標登録したいというご要望が多いです。
説明的な名前は商標登録を受けることが難しいです。
商品の特徴を間接的・象徴的に表現することができる言葉がないか探してみましょう。
読み手の連想力を刺激してあげることが大事ですよ!
ネーミングに興味が出てきた人へ
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