商標登録の区分・第42類の商品・役務を弁理士が解説!

class42 弁理士が解説!商標登録の区分 第42類のサービス

商標登録の区分(商品・役務の区分)・第42類には科学技術又は産業に関する調査研究及び設計;電子計算機又はソフトウェアの設計及び開発;に関するサービスが含まれます。
具体的には、建築物の設計;デザインの考案;電子計算機用プログラムの提供;などのサービスが含まれています。

この記事では、商標登録の区分・第42類の役務(サービス)について解説します。

商標登録の申請書類には、

  • 商標登録を受けようとする商標(商品のネーミングや会社のロゴマーク)
  • その商標を使いたいたい商品・役務(サービス)
  • その商品・役務(サービス)の区分

を記載する必要があります。

「区分」は全ての商品・サービスを第1類から第45類までの45個のグループに分類したものです。区分の記載に誤りがあると、特許庁手数料が余計にかかったり、商標登録の申請が拒絶されたりするので、商標登録をしたい人は区分について理解しておく必要があります。

区分には45個もグループ(類)があります。第45類の内容を確認する前に、第1類から第45類までの区分全体をざっと俯瞰してみることをオススメします。

まずは、商標登録の全区分(第1類から第45類まで)を弁理士が解説!という記事から読んでみてください。

目次

第42類「科学技術又は産業に関する調査研究及び設計並びに電子計算機又はソフトウェアの設計及び開発」について

商標登録の区分「第42類」には、

  • 科学技術又は産業に関する調査研究及び設計
  • 電子計算機又はソフトウェアの設計及び開発

に関するサービスが含まれます。

類似商品・役務審査基準によれば、第42類について、

例えば、科学に関する実験及び研究、土木・工学に関するエンジニアリング、電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、建築物の設計又はインテリアデザインの考案。

類似商品・役務審査基準〔国際分類第12-2023版対応〕

と記載されています。

第42類に含まれるサービスの具体例

商標登録の区分 第42類には、例えば、

  • 建築物の設計(類似群コード:42N01)
  • デザインの考案(類似群コード:42P01)
  • 電子計算機の貸与 電子計算機用プログラムの提供(類似群コード:42X11)

などのサービスが含まれます。

建築物の設計(類似群コード:42N01)

他人のために建築物を設計し、提案するサービスです。

例えば、

  • ゼネコン
  • 建築家・建築デザイナー・建築士
  • 設計事務所

などが提供するサービスが該当します。

「建築物の設計」を指定している商標登録の例

「建築物の設計」について弁理士からひとこと

類似群コード「42N01」に含まれる「建築物の設計」の「建築物」は大小を問いません。例えば、大手ゼネコンが手掛けるような大規模建造物の設計や都市計画の設計のみならず、個人住宅の設計・リフォーム設計なども含まれます。

但し、「景観の設計」は園芸の分野に属し、本類ではなく第44類に含まれます。

デザインの考案(類似群コード:42P01)

他人のためにデザインを創作し、提案するサービスです。

例えば、

  • ファッションデザイナー、プロダクトデザイナー、ブランドデザイナー等の各種デザイナー
  • デザイン制作会社
  • ウェブ制作会社

などが提供するサービスが該当します。

「デザインの考案」を指定している商標登録の例

「デザインの考案」について弁理士からひとこと

デザイナーというとファッションデザイナーを思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし、この類で言う「デザイン」はファッションに限らず、様々なデザインが含まれます。

特許庁の「区分解説」には例えば、

  • 工業デザイン
  • クラフトデザイン
  • インテリアデザイン
  • 商業デザイン
  • 服飾デザイン
  • テキスタイルデザイン
  • パッケージデザイン

などが例示されており、かなり広い範囲のデザインサービスがこの類に含まれます。

ここに例示されている以外にも、ロゴマークのデザイン等のグラフィックデザイン;ウェブサイトのデザイン;などもこのサービスに含まれます。

電子計算機の貸与 電子計算機用プログラムの提供(類似群コード:42X11)

他人のためにインターネット回線を通じて、プログラムやアプリ、機能を提供するサービス(クラウドサービス)です。

例えば、

  • レンタルサーバー事業者
  • ゲーム配信会社
  • SaaS(Software as a Service)企業

などが提供するサービスが該当します。

プログラムを提供するのではなく、他人のためにプログラムを作成するサービスについては、同じ第42類の中に「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」(類似群コード:42P02)があります。

「電子計算機の貸与 電子計算機用プログラムの提供」指定している商標登録の例

商標登録の区分・第9類と第42類の違い

第9類は商品の区分、第42類は役務(サービス)の区分です。

第9類は「電子計算機用プログラム」、第42類は「電子計算機用プログラムの提供」です。

メディア(CD-ROMなど)に格納されたパッケージ型のプログラムやダウンロード型のプログラムを販売する場合は、第9類「電子計算機用プログラム」(類似群コード:11C01)や「家庭用テレビゲーム機用プログラム 」(類似群コード: 24A01)などを指定します。
一方、クラウドサービスのようにプログラム自体を販売するのではなく、プログラムの機能だけをユーザーに使わせる場合は第42類「電子計算機用プログラムの提供」を指定します。

利用者の手元にプログラムが渡る場合、そのプログラムは「商品」なので第9類「電子計算機用プログラム」を指定します。一方、利用者の手元にプログラムを渡さず、プログラムの機能だけを提供する場合は「サービス」なので、第42類「電子計算機用プログラムの提供」を指定するということです。

同じゲームのプログラムでもパッケージ販売する場合とクラウドサービス(オンラインゲーム)として提供する場合では商品かサービスかが変わってきます。商品とサービスの両方を指定しなければいけない場合もあるので注意しましょう。

第42類に含まれるサービスの一覧リスト

第42類に含まれるサービスを一覧リストにして示します。

以下の点に注意して、リストを眺めてみてください。

  • このリストに記載されたサービスをまず押える(特許庁の「類似商品・役務審査基準」で枠囲いされている、メインのサービス)
  • 「類似群コード」が同じだと、「類似するサービス」と判断される
  • 自分が商標登録を申請する商標が、先に出願・登録されている商標と似た商標で、かつ、「類似群コード」が同じサービスを指定している場合は審査で拒絶理由が来る可能性が高い

【第42類】科学技術又は産業に関する調査研究及び設計並びに電子計算機又はソフトウェアの設計及び開発のサービス一覧

No.類似群コード商品・役務名
142G01気象情報の提供
242N01建築物の設計
342N01測量
442N02地質の調査
542N03機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計
642P01デザインの考案
742P02電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守
842P03電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明
942Q01医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究
1042Q02建築又は都市計画に関する研究
1142Q02公害の防止に関する試験又は研究
1242Q02電気に関する試験又は研究
1342Q02土木に関する試験又は研究
1442Q03農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究
1542Q99機械器具に関する試験又は研究
1642X04計測器の貸与
1742X11電子計算機の貸与
1842X11電子計算機用プログラムの提供
1942X14理化学機械器具の貸与
2042X31製図用具の貸与

「第42類」のサービス一覧リスト|notion版

「第42類」のサービス一覧リスト|notion版を作成し、公開しています。以下のようなイメージです。

「第42類」のサービス一覧リスト|notion版(抜粋)
「第42類」のサービス一覧リスト|notion版(抜粋)

このリストはPDFファイルとしてダウンロードすることができます。商品・役務を検討する際にお役立てください。

第42類の役務(サービス)リスト

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商標登録の区分・第42類についてのまとめ

商標登録の区分・第42類について解説しました。

第42類には、

  • 科学技術又は産業に関する調査研究及び設計
  • 電子計算機又はソフトウェアの設計及び開発

に関するサービスが含まれます。

具体的には、

  • 建築物の設計
  • デザインの考案
  • 電子計算機の貸与 電子計算機用プログラムの提供

などのサービスが含まれています。

これらのサービスに関わる

  • ゼネコン;建築家・建築デザイナー・建築士;設計事務所
  • ファッションデザイナー、プロダクトデザイナー、ブランドデザイナー等の各種デザイナー;デザイン制作会社;ウェブ制作会社
  • レンタルサーバー事業者;ゲーム配信会社;SaaS(Software as a Service)企業

の方にはチェックして欲しい区分です。

商標登録を検討する際はぜひ第42類のサービスをご検討ください。

参考資料

このページは特許庁の公開情報を基に作成しています。参考にした資料は以下のとおりです。

商品・役務の分類に関する情報|特許庁

※「商品及び役務の区分解説」の「国際分類第12-2023版対応」版はまだ公開されていません(2023.3.16現在)。

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